第15話は緊張感がさらに高まる展開でした。東條の尋問から始まり、野崎の真の立場や過去の繋がりまで一気に深まる内容に、ただただ引き込まれました。以下、印象に残ったポイントをまとめます。
※以下、ネタバレを含みます。第2シーズン11〜14話の小説は『VIVANT(Ⅲ)』です。
東條の尋問と野崎の工作
東條が目覚めると首に縄がかけられ、背後からFが近寄るシーンからスタート。恐怖のあまり失禁してしまう様子が生々しく、その反応を見たFが憂助に尋問を交代させるという流れも、キャラクターの性格が出ていて印象的でした。
東條は野崎に脅されて協力していたことが判明します。新庄がテントのモニターでベキ達の逃走を知った野崎が、「新庄を逃がしたい」という思いから、東條に「新庄はアゼルバイジャンに逃げた」とする工作をさせていたのでした。
やはりベキの逃走を利用して別班員を拉致する計画だったんだな、と感じました。ただ、もし逃走が起きなかった場合、拉致自体をしなかったのかどうか。そこが気になるところです。
ドラムの信頼と憂助の決断
ドラムは、野崎が東條を操っていたこと、国を裏切っていたことを知り、「何か裏があるのではないか」と感じています。
憂助が「何か困ったらチンギスに会いに行けば助けてくれる」と野崎から言われていた件について、シンシー側が憂助を捕らえるための罠ではないかと疑いますが、ドラムは「あれは野崎の真実の言葉だ」と断言し、会いに行くべきだと勧めます。
野崎と長い付き合いでよくわかっているというドラムの説得に、憂助はチンギスに会うことを決意。
スマホに「もし悪いことをしているなら自分が殺す」と書いてあったドラムの言葉も強く印象に残りました。野崎を信頼しつつ、もしもの時は自分の手で、という思いが伝わってきます。
ドラム自身は野崎の行方を追い、ゴルバドのルモーへ渡り、そこで野崎を探していました。「シンシーに拘束されれば野崎に会える」という判断の下での行動ですが、捕まったら相当やばいと思うので、そこは大丈夫なのか少し心配になります。
また拷問シーンが出てくるのかと思うと気が重いのですが…。
ここで少し話は変わりますが、野崎が東條に振り込んだ金額と、チンギスに語った言葉にも気になる点がありました。
野崎が東條に振り込んだ「1億2600万円」と、チンギスに語った「π」の暗号考察
第15話で特に印象的だったのが、野崎が東條の口座に振り込んだ「1億2600万円」という中途半端な金額です。シンシーから受け取った50億円のうちの一部だと思われますが、東條自身も「乃木に知られたらまだ繋がってると思われる」と慌てるほど不自然な額でした。
一方、チンギスが乃木に語った野崎の言葉がヒントになります。
「俺は名目上は警察官だがそうじゃない。俺は諜報員。人殺しを助けることもあれば、無実の人を殺すこともある。それはまるで“π”のような永久に割り切れない世界に身を置いている」
π(円周率)は3.14159…と永遠に続く無理数で、きれいに割り切れない数です。野崎は自分の置かれた「諜報員としての生き方」をこのπに例えていたわけです。
この言葉を手がかりに、視聴者の間で「1億2600万円 ÷ π」や「1億2600万円 × π」の計算が話題になっています。
- 1億2600万 ÷ π ≒ 40,107,045.66… → 北緯40.107度・東経45.659度あたり(ゴルバド付近を示唆?)
- 1億2600万 × π ≒ 395,840,674.35… → 北緯39.584度・東経40.674度あたり(第11話で出てきたアララト山方面?)
他にも「日本の人口約1億2600万人を指して『日本人全員が危険』というメッセージ」「自分が日本側であることを示すための金額」といった解釈もあります。
劇中では具体的な解読はされていませんが、野崎がわざと目立つ金額を振り込み、チンギスにπの話を残したのは、乃木やドラムに「自分は日本を裏切っていない」「この世界は簡単に割り切れない」と伝えるための暗号だった可能性が高いです。
野崎らしい、言葉少なで相手の理解力を信じたメッセージだなと感じました。次話以降でこの金額やπの真意がどう回収されるのか、非常に気になるところです。
「天網恢恢疎にして漏らさず」の意味
チンギスに会うと、野崎は詳しい事情を語らなかったものの、「乃木が来たら代わりに謝罪とこれを渡してくれ」と頼まれたメモを渡されます。
そこには「天網恢恢疎にして漏らさず」と書かれていました。悪いことをすれば必ず天罰が下り、逃れることはできない、という意味のことわざです。この言葉から憂助とFは、野崎がシンシーに監視されていたのではないかという答えを導き出します。
このことわざからそこまで読み取れるのはすごいと思うし、「乃木ならわかってくれるだろう」と思う野崎からの信頼も厚いなと感じました。
シンシーの監視と野崎の潜入捜査
帰国後、東條の自宅に仕掛けられていたシンシーのカメラと同種の信号を出すものが、公安の監視カメラ自体にも仕掛けられていることが発覚。
野崎は自分達がこのカメラによって監視されていることを悟り、ブルーウォカーにも「誰が見ているかわからない」と言って素顔を出さないように守っていたのです。
公安内部の情報がシンシーに筒抜けだったこと、由々しき事態だと感じた乃木や司令の櫻井は、公安部長の佐野がシンシー側の人間なのかどうかを調べるため、別班の秘密の部屋へと拉致します。
そこで語られたのは、野崎が公安の任務で別班員を引き渡した上で、シンシーを潜入捜査しているという事実でした。公安という警察組織が、非公式の別班員を他国のスパイ組織に引き渡していたというのは衝撃ですが、公安部長と野崎だけの判断でできないと思います。
おそらく、もっと上の指示なんでしょうね?
発端は5年前、野崎が北京の日本大使館時代に「イエゾン」として駐在していた頃に遡ります。ミサイルを撃ちまくっていた北朝鮮の諜報活動を行っていた時期で、エージェントとして野崎の下で動いていたのがチョウ・ケイシンと劉銘軒(リュウ・ミンシェン)の2人。
ここで第一部の野崎の話と繋がります。北京大使館勤務時代の後輩・劉銘軒(リュウ・ミンシェン)の死。「俺がもう少し見てやっていれば死なずに済んだのに。俺にとっての唯一の失敗だ」今も強く後悔している。と野崎は憂助に語っていましたが、過去に何があったのかが気になるところです。
野崎のテストとテントの秘密
一方、野崎はシンシーの幹部になるため、テストを受けることを了承。シンシーの本部へと樊林杏(ハン・リンシン)が案内すると言います。おそらく野崎の目的は、本部を探ることだったのでしょう。
別班の嘘発見機はAIハヤトを使ったものですが、シンシーも特別なものを使ってくるはず。それを誤魔化せるのかが心配です。
または、嘘発見機ではなく、テントが憂助に黒須を撃たせて仲間を本当に裏切ってきたのか判断したように、誰か人質を使うのではないかという予想もあります。
ドラムがルモーにいるのが気になるところです。
嘘がバレて潜入捜査とわかれば大変なことになるので、なんとかバレないようにするんだろうな、と思いますが、どうなることやらです。
そして、シンシーの真の目的はテントの秘密を探ること。それが何なのか。フローライトがあることはもうわかっているはずなのに、なぜ解体したテントにそこまで執着するのか。まだまだ全貌は見えてきません。
まとめ
今回も伏線が回収されつつ、新たな謎が深まる回でした。野崎の真の立場や5年前の北京駐在時代の出来事、シンシーの本当の狙いがどう繋がっていくのか。次話以降の展開が本当に気になります。
番組情報
タイトル:日曜劇場『VIVANT』第2シーズン
放送:TBS系列 毎週日曜 21:00〜21:54(2026年7月26日スタート)
主演:堺雅人(乃木憂助役)/阿部寛(野崎守役)ほか
演出:福澤克雄
第15話は2026年8月23日放送。
野崎とドラムのことも気になる。次回は休止に入る前の大事な局面なので、みんなが早く救出されることを祈っている。
関連書籍
第2シーズン11話〜14話は、ノベライズ『日曜劇場 VIVANT(Ⅲ)』でも読めます。
第1シーズンを振り返るならこちら。
『日曜劇場 VIVANT(Ⅰ)』
『日曜劇場 VIVANT(Ⅱ)』
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