「スピナーベイト」第10話感想|ずるいな、俺だけに十字架を背負わすのか…

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「スピナーベイト」第10話感想 2026年ドラマ
イメージ画像(AI生成)です

第10話は、土手での告白から一気に結末へ転がっていく回だった。三井のポストには、大悟が入れた吉見の手紙が入っていた。それを読んだ三井は、「ずるいな。俺だけに十字架を背負わすのか」と呟く。その一言が、この話の核になる。前回の感想はこちら。

※この記事は第10話のネタバレを含みます。

土手で交わされた告白

メグと三井は、吉見と一緒にいる大悟を探すが見つからない。一方、大悟と吉見は土手に並んで話をしていた。

吉見は連続殺人をしたのは自分だと大悟に言い、銃を差し出す。そして、お前には俺を殺す理由があるという。

実は、大悟の父親が息子の順平を、家庭内暴力に耐えかねて殺していたのだ。大悟は、順平の死体を吉見の連続殺人の第三の被害者に見えるようにカモフラージュしていた。

吉見は大悟に銃を握らせる。「俺を殺せば3人目の罪も俺が被ってやる。もし俺が捕まれば真相を話す」と脅す。震える手で銃を握る大悟の元に父親が現れ、吉見を撃ち殺す。そして2人は自宅へ帰っていった。

銃を握って動揺する大悟と、冷静に銃を撃った父親の対比が印象的だった。父親の決断には何の迷いも感じられず、そこが怖かった。

銃声の先で泣いた三井

銃声を聞いた三井は人だかりの元へ行くが、そこで吉見は死んでいた。メグが来て、愕然とする三井は道端に膝をつき涙を流す。

ここで一気に空気が変わる。2人を探していた三井が、吉見は大悟に殺されたのではないかと思い、無力感で泣いたのかもしれない。最悪の事態を回避したいと思っていただろうに、この結果を突きつけられるのはきついと思う。

吉見の誤算と父親の「狂気」

吉見は三井に、大悟の兄が連続殺人の犯人だと語っていた。だが真相は全く違った。前回、2人を殺害したのは吉見だと判明していた。残る第三の遺体については、父親が殺害し、大悟が死体を処理していたのだ。

吉見の誤算は、遺体を処理したのが三井だと間違えてしまったことだった。あの告白は、自分の計画を通すための方便でもあったのだろう。

大悟の父親は、順平を殺したことを受け入れられずおかしくなってしまったのかと思っていた。だが最後に大悟の銃を取って吉見を撃ったところを見ると、実はおかしくなったフリをしていたのではないか。

今回、順平の部屋の前に置かれたご飯を食べ、部屋でゲームをしている父親のシーンが描かれた。あれを見る限り、順平がいないことは理解していたはずだ。

その後の大悟の転校という措置も早い。これまでの奇行は、「おかしくなった」と思わせるための見せかけだった可能性が高い。

手紙と蓼丸逮捕、計算された死

連続殺人の被害者が順平だと判明したニュースが流れる。大悟は転校することになる。そして三井の自宅のポストに、「利用してごめん」と言って大悟が吉見の手紙を入れていく。吉見は死ぬ前に、三井へ手紙を書いていたのだ。

その時、蓼丸組の蓼丸が埼玉県警に銃刀法違反で逮捕される。神奈川県警は蓼丸会と癒着していた。だから吉見は、県境で蓼丸組の銃で撃たれることを選んだ。全て計算の上だった。自分の命をかけて、全ての元凶だった蓼丸を捕まえることに成功したのだ。

三井に当てた手紙には、利用したことへの謝罪と、「これからも正しいと思った道に進んでほしい」という願いが書かれていた。それを読んだ三井は、「ずるいな」と呟く。俺だけに十字架を背負わすのか、と。ここが第10話で一番刺さる。吉見は自分の死に方まで設計し、残された三井にだけ「正しさ」を押しつける。美しいようで、かなり身勝手だと思う。

メグの直感と、渡されなかった答え

そこへメグがやってくる。三井を心配してのことだった。大悟が転校したことを告げ、「もしかして大悟が吉見をやったのではないか」と疑問を投げかける。メグの直感は、半分当たっていて半分外れている。現場に大悟はいたが、撃ったのは父親だった。

吉見は、なぜ三井に手紙を書いたのだろう。三井を巻き込んだことを悪かったと思っているのもあると思う。それ以上に、三井と出会って、三井だけはスピナーベイトの中で下層にいて虐げられながらも犯罪を犯さなかった。

だからこそ、「そのまま悪の道へ進むな」と言いたかったのではないか。ただし「正しいと思った道に進んでほしい」という言葉には、大悟と父親の罪を見逃すのかという問題が残る。

正しさで言えば、吉見が誰に撃たれたのか、順平を殺したのは誰かという問題にぶち当たる。そこは見ないことにするのだろうか。吉見は三井に十字架を渡しただけで、答えは渡していない。

パンダの通り魔、まだ終わっていない

メグと三井が話しているところへ、パンダの通り魔が学校へ出たとスマホに連絡が入る。まだ全ては終わっていなかった。パンダの覆面といえば内だと思う。

前回、パンダの覆面は玉城に大怪我を負わせていた。まだスピナーベイトのメンバーを狙っているのだろう。

予告では、パンダの覆面とり、ナタを持って走る内の姿が映る。英二の「これでスピナーベイトのメンバー皆殺しにして来い」という言葉で終わる。

それを止めるために三井が動くと思う。だが内を止められるだろうか。吉見が託した「正しい道」が、次話ですぐ試される形になるのだろうか。

最終回の感想はこちら。

原作漫画はこちら

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番組情報

タイトル:スピナーベイト

原作:此元和津也『スピナーベイト』(幻冬舎コミックス刊)

放送:フジテレビ(関東ローカル) 毎週火曜 深夜
2026年6月30日(火)スタート
第10話「座して死を待つな 立ち上がって殺せ」は2026年9月1日(火)25:55〜26:25放送

出演:
三井宏太:加藤清史郎
吉見健太郎:駿河太郎
内新次郎:萩原護
ほか

番組公式

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