『夫を殺したはずなのに』第9話感想|莉乃と慶太は最初から結ばれてはいけなかったのか?

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「夫を殺したはずなのに」第9話感想 2026年ドラマ
イメージ画像(AI生成)です

第9話は、莉乃と慶太がようやく向き合おうとした瞬間に、親の過去が刃になって降りかかった回だった。

※この記事には、第9話のネタバレを含みます。

「私に娘はいません」

莉乃は樹と刑務所へ向かうが、苑子には会えなかった。後日手紙を書くと、届いた返事には「私に娘はいません」とだけ書かれていた。

苑子は、莉乃の手紙を読んで涙を流していた。愛情がないわけではない。莉乃の幸せを考えて、会わないことを決めたのだと思う。

莉乃は「私には母親はいない」と言って家へ戻る決意をする。樹は莉乃に好きだと告白するが、莉乃は慶太と向き合うと告げて家へ向かう。一方慶太は、エレナに「莉乃じゃないとダメだ」と伝え、不倫に区切りをつけようとする。

二人は歪んだ関係を終わらせる覚悟を決める。だからこそ、このあと来る死が一層残酷に見える。

ジャスミンと、お母さんの願い

家で待っていたのは、慶太の母・真由美だった。莉乃に渡したのはジャスミンの鉢植え。花言葉は「幸福」。莉乃の名前の「莉」もジャスミンを指している。真由美は「幸せになってほしいという、お母さんの願いなんじゃないの?」と言う。一見すると優しい場面だ。花を贈って、名前の由来まで触れて、幸せを願っている。

真由美がジャスミンを出したのは、莉乃の名前が実母の願いだと示すためだろう。花言葉の幸福を先に置いて、その母が自分の夫を殺した相手だと繋げる。祝福の花は、憎い女が娘に願った幸福をいったん認めて、それを自分の手で奪うためのものだったのかもしれない。そう考えると、花を渡す場面の怖さが一層増してくる。

手紙を見た瞬間

真由美は、莉乃のカバンから苑子の手紙を見つけ、包丁で刺す。そこに慶太が帰ってくる。ただ、真由美がここで初めて「莉乃の母は苑子だ」と知ったわけではない。第8話で、焼けた母子手帳に苑子と莉乃の名前を見つけ、すでに動揺していた。そして、手紙を見てその関係が今も続いていると思ったのだろう。

名前の「莉」は、幸せになってほしいという母の願いから来ている。苑子が「私に娘はいません」と書いたのも、愛情がないからではなく、莉乃を殺人犯の娘にしたくなかったからだと思う。だが真由美にとってその手紙は、夫の命を奪った憎い相手からのもの。それを見た瞬間態度は一変し、息子を奪われまいとして刃を向ける。莉乃と慶太が正直に話そうとした矢先に、過去の因縁が莉乃を殺した。

最初から結ばれてはいけなかったのか

妻子がいることを隠して苑子と付き合い、妊娠後も隠し続けていた男が真由美の夫で慶太の父なら、莉乃と慶太は異母兄妹になる。もしそうなら、これまで積み上げた夫婦の物語は成立しない。

次週のDNA鑑定は、「この2人は最初から結ばれてはいけなかったのか」を問う回になる。慶太が殺したいほど憎む相手が苑子なら、二人が惹かれ合ったこと自体も、親の因縁の延長かもしれない。偶然にしてはつながりすぎている。親の罪が、子ども同士の関係まで先に決めていたように見える。

莉乃と慶太が、もともと一緒になってはいけない関係だとしたら、死のループは幸せな結婚に失敗した罰というより、その事実に気づかせるためのものだったのかもしれない。

送れないのではなく、送ってはいけない。莉乃は慶太を殺し、自分も不倫相手や慶太の母親に殺される。殺し合うたびに過去へ戻るのは、夫婦のまま先へ進ませないためにも見える。

出自が露わになり始めた今だからこそ、今度はループを止めてほしい。ただ、このドラマがそれを許すかどうかは、まだ分からない。

番組情報

※本記事にはアフィリエイトリンクを含みます。

ドラマプレミア23『夫を殺したはずなのに』
原作:赤石真菜(LINEマンガ配信中)
放送:テレビ東京系 毎週月曜よる11時6分~
配信:TVerで見逃し配信。U-NEXT・Leminoで見放題。
U-NEXTは初回31日間無料。無料期間後は有料です。


主演:内田理央(本庄莉乃役)/渡邊圭祐(本庄慶太役)

第9話は2026年8月31日放送。

番組公式サイト

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