※以下、最終回のネタバレを含みます。
『夫を殺したはずなのに』が最終回を迎えました。
7回目の人生をやり直すことになった莉乃。
これまでの人生では、起きてしまったことをなかったことにしようとしていましたが、7回目では少しずつ考え方が変わっていきます。
過去を消すのではなく、起きたことを受け入れたうえで、これからどう生きるのか。
最終回を見ていて、「7回目でやっと莉乃が変わったんだな」と感じました。
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エレナを責めるのではなく、助ける莉乃
7回目の人生で莉乃は、エレナに慶太との不倫動画を配信するのをやめるように言います。
そして今回は、エレナ自身から、なぜそんなことをしていたのかが語られました。
子どもを育てるために、お金が必要だったから。
もちろん、だからといって不倫動画を配信していいわけではありません。
でも莉乃は、エレナをただ責めるのではなく、子どものために別の道を選ぶように話します。
「子どものため」と思ってやっていることでも、いつか子どもがその事実を知ったとき、自分のせいで母親がそんなことをしたと思ってしまうかもしれない。
そう言われたエレナは、じゃあどうすれば良かったのと言います。
莉乃は、エレナが子どもを預けながら働けるように、自分が働いている子どもの施設で仕事をすることを提案します。
これなら子どもの面倒を見ながら働けるので、エレナにとっても大きな助けになったんじゃないでしょうか。
そして、これまでの人生では莉乃を殺すことになっていたエレナが、今回は莉乃に助けられる。
莉乃がエレナを敵ではなく、一人の人として見るようになったことで、未来が変わっていったんですよね。
でも、樹にはちょっと言いたい
ただ、ここで樹にも一つ言いたいことがあります。
樹は1回目の人生の時から苑子に頼まれて、莉乃が慶太と別れるように仕向けていました。
そのとき莉乃に送ったのが、慶太の不倫動画。
いや、いきなり動画のURLを送りつけるのは刺激が強すぎない?
「慶太が不倫してますよ」って、まずやんわり教えてあげてもよかったんじゃないでしょうか。
いきなり不倫動画を見せられた莉乃は大きなショックを受け、そのことがきっかけとなって慶太を殺してしまいます。
もちろん、そもそも不倫をしていた慶太にも責任がありますし、実際に殺してしまった莉乃自身にも責任があります。
でも、樹があのタイミングで、あの方法を選んだことも、1回目の人生の悲劇につながった一因だと思います。
莉乃を助けたかったんだろうけど、もうちょっと段階を踏んでもよかったんじゃないかな。
そして最終回では、今度は樹がエレナのところへ行きます。
不倫のことを知っていると伝え、慶太とエレナを許せないと話す樹。
さらに不倫動画をSNSに投稿したことで、慶太の会社まで大騒ぎになります。
樹は莉乃を思う気持ちが強いからこそ、やったんだとは思いますが、いつもやり方が極端なんですよね(笑)。お節介にも程がある。
莉乃の幸せは、莉乃が決める
そんな樹に対して、莉乃が伝えた言葉が印象に残りました。
「私の幸せは樹君や慶太が決めることじゃない。私が決める」
これ、最終回を見終わったあとに考えると、すごく大事な言葉だったんだなと思います。
莉乃はこれまで、慶太や苑子、樹、エレナなど、周りの人たちによって人生を大きく動かされてきました。
でも7回目では、自分がどう生きたいのかを自分で決めるようになった。
誰かに幸せにしてもらうのではなく、自分で選ぶ。
それが、7回目の人生で莉乃が一番大きく変わったところなんじゃないでしょうか。
この夫婦、もっと早く話し合っておけばよかったのに
慶太が不倫をした理由については前回で明らかになっていましたが、最終回では、それまでに分かっていたさまざまな事情を抱えたまま、莉乃と慶太がどうするのかが描かれます。
6回目の人生では、2人はお互いの気持ちを話し、離婚を選びました。
でも7回目では、莉乃も慶太も、これまでとは違う選択をします。
ここまで見ていて改めて思ったのが……。
この夫婦、秘密が多すぎる(笑)。
慶太の不倫、莉乃の出生の秘密、真由美や苑子の過去、エレナの事情など、いろいろなものが絡まりすぎていました。
しかも、それぞれが自分の中に抱え込んでしまうから、どんどん話がややこしくなっていく。
いや、もっと早く夫婦で話し合っておけよ!と思ってしまいました(笑)。
何度も人生をやり直したからこそ、最後には2人がそれぞれの事情を理解したうえで、どう生きるのかを選べたんですよね。
それでも莉乃は慶太と生きることを選んだ
莉乃と慶太は一緒にハンバーグを作っていました。
そして、慶太は離婚届を莉乃に差し出します。
莉乃自身も、一度は離婚して別々の人生を歩んだほうがいいと思っていたはずです。
でも、莉乃は離婚届を破り捨てます。
これから先、何が起こるかなんて誰にも分からない。
だからこそ、もう一度、慶太と一緒に生きることを選びたい。
慶太に「幸せにしてもらう」のではなく、2人で幸せを作っていく。
これまで何度も人生をやり直してきた莉乃だからこそ、最後に選べた答えなんでしょうね。
1年後、それぞれが前に進んでいた
それから1年後。
莉乃はガレットのキッチンカーを始めています。
慶太も別の会社で働いていて、以前とは違う日常を過ごしていました。
真由美も莉乃のところへやってきて、慶太をこれからもよろしくお願いしますと伝えます。
以前は、莉乃を自分たちを不幸にした女性の娘として見ていた真由美が、最後には莉乃を受け入れたんですよね。
エレナも子どもの施設で働いていて、そこへ仕事が決まった樹が差し入れを持ってやってきます。
樹はエレナにアイスを差し出します。2人の間にあったわだかまりも、少しずつ溶けてきたのかなと思いました。
それぞれが過去に縛られ続けるのではなく、自分の人生を歩き始めていたのがよかったです。
最後の写真が印象的だった
そして迎えた、莉乃と慶太の結婚記念日。
慶太は莉乃に花を買ってきます。
そこで莉乃が、
「なんか今ちょっとだけ許せたような気がするよ」と呟きます。
「全部許した」ではなく、「ちょっとだけ許せたような気がする」というところが、本音というか実感がこもってるなと思いました。
過去に起きたことが消えるわけではない。
でも、それでも少しずつ前に進める。
そして莉乃は、久しぶりに写真を撮ろうと慶太に提案します。
ここも印象的でした。
以前はクリップボードに2人の結婚写真が飾られていたのに、1年後には何もありません。
もしかすると、1年間ずっと空いたままだったのかもしれません。
だから最後に2人が撮った写真は、過去を元通りにするのではなく、これからの2人の新しい人生を記録する一枚でした。
最終回を見終わって思ったのは、莉乃は7回目の人生でやっと変われたんだな、ということです。
最初は、嫌な出来事が起きる前に戻れば、全部やり直せると思っていた。
でも、何度人生をやり直しても、同じように人間関係がこじれてしまう。
過去を変えるだけではなく、自分自身が変わらなければ、未来も変わらなかったんですよね。
7回目の莉乃は、慶太と別れることだけを選ぶのではなく、エレナを助け、樹にも自分の意思を伝え、最後には慶太と一緒に生きる道を選びました。
誰かに決めてもらった人生ではなく、自分で選んだ人生。
それが、このドラマの最後に莉乃がたどり着いた答えだったのかなと思います。
正直、ここまでハッピーエンドになるとは思いませんでした。
でも、7回も人生をやり直した莉乃が最後に自分で選んだ人生なら、これはこれでよかったんじゃないかなと思います。
そして最後にもう一度……。
本当に、もっと早く夫婦で話し合っておけばよかったよね(笑)。
第11話の感想はこちら
最終回の前、第11話の感想はこちらです。
『夫を殺したはずなのに』番組情報
放送:テレビ東京系 毎週月曜よる11時6分~11時55分
主演:内田理央
出演:渡邊圭祐、箭内夢菜、曽田陵介、丹生明里ほか
配信:U-NEXT・Leminoで見放題配信、TVerで見逃し配信
『夫を殺したはずなのに』を最終回まで見届けた方も、もう一度第1話から見返してみてはいかがでしょうか。
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